小学生の頃、テレビに映し出されたアフリカ難民のニュースに目を奪われました。
私と同い年ほどのたくさんの子供たちが、親を亡くし、飢えに苦しんでいる映像は、
何の不安もなく暮らしてきた私には、あまりにもかけ離れた世界でした。
"何かできないかな"
今思い返すと、ここがスタートでした。
それから十数年が経ち、大学進学を考え始めたころ、
どうしても気になるのはあの時の子供たちのことでした。
"何かできるようになりたい"
2002年、イギリスのEast Anglia大学に入学。
発展途上国の開発について学ぶ「国際開発学部」に入りました。
時間があればバックパックを背負って旅にでかけました。
数ヶ月間滞在したペルーでは、貧しい漁村で学校にいけない子供たちに
読み書きを教えるボランティアをしました。
紙も鉛筆も限られた場所で教える精一杯のアルファベット。
"何が残るんだろう"
自分ができることの小ささに、「開発」という一方的な概念に疑問をもち
開発の道から離れることにしました。
2006年帰国。
地元企業に就職しました。
たくさんの出会いと、新しい経験を通して、
「企業」こそが可能な仕事のスケールを体感しました。
そして気がつくといつも
"何かできないかな"と、あの頃のように考えていました。
28歳。脱サラ。
フェアトレード(公正貿易)を軸に仕事をはじめます。
発展途上国の人々が少しでも安心して暮らせるように。
子供たちが笑顔で暮らせるように。
相変わらず何もできないけれど、一人ひとりの小さな選択が
大きな変化をもたらすフェアトレードの可能性を信じて、
"ethicafe" 始まります。